事例紹介

事例1

サイバーエリアリサーチ株式会社 さま

静岡県三島市に本社があるサイバーエリアリサーチ株式会社(以下CAR社)は、「株式会社あどえりあ」の持つ「エリアターゲティング」に関する特許を利用したIP Geolocation & IP Intelligence API 「どこどこJP」(以下、どこどこJPと表記)というサービスを提供している。 「エリアターゲティング」とはインターネットを利用するユーザーがアクセスしてきた際のIPアドレス(インターネット上の住所に該当するもの)からユーザーがアクセスしてきている位置情報を判定して、ユーザーごとにその地域(エリア)に合った内容のページを配信できる技術。
どこどこJPは同社が独自に集積した、IPアドレスと位置情報を紐付けたIP Geolocation(ジオロケーション)データベース「SURFPOINT」を利用して、ユーザーの所在地を自動判別できる機能を、導入企業のWebサイトに付加できるサービス。どこどこJPを利用することで、自社のWebの表示をユーザー(閲覧者)の所在地ごとに切り替えて表示できるようになる。

導線の短縮で直帰率が半減

どこどこJP導入による最大のメリットは、サイトの利用者が必要な情報を得るための導線を短くできることだ。

Webサイトはトップページを頂点に階層構造を成しているのが普通だ。したがって、階層が多くなればなるほど、必要な情報を得るために利用者が遷移するページが増える。

「当社の調べではページ遷移ごとの離脱率が20%程度あります。」(CAR社マーケティング セクションのWebディレクターの杉本久美子さん)

サイトを訪れた利用者がトップページだけを見て、そのサイトから離脱してしまう割合を直帰率という。ある調査では企業サイトの平均直帰率は約36%と言われる。これを如何に減らし、サイト内に留まってもらうかが重要となる。それには必要な情報を得られるページまでの導線をできるだけ短くすることだ。導線を短くするのに効果を発揮する手法の一つが、「エリアターゲティング」だ。

「ある旅行サイトではどこどこJPでエリアターゲティングを導入していただいたことで、直帰率が50%だったのが25%に半減しました。」(同セクション マーケティング担当の山崎葉子さん)

出発地に合わせた旅行情報を表示

この旅行会社は本社が東京にあるものの、全国各地に拠点があり、それぞれを出発地点とするツアー企画などを各種提供している。だが以前のサイトでは、たとえば関西在住の人がアクセスすると、東京を出発地とした旅行情報が表示され、関西発のツアー情報を得るためには「最寄の出発地」を「関西」に設定してから検索する、という手間が余計にかかった。

「同サイトは時間に余裕のあるシニア層にターゲットを絞って2009年4月にリニューアルしました。シニア層のインターネット利用も増えているとはいえ、出発地を選んで検索するのは意外にハードルが高く、それが直帰率を増やしていたようです。」(杉本さん:写真左)

どこどこJPの導入で、サイトにアクセスしてきた人の所在地をIPアドレスから判別、それに合わせた出発地からの情報をトップページで自動的に表示できるようになった。その効果はてきめんで、

「導入後1週間の分析で中部・関西エリアからのアクセスでは直帰率が半減、ほかのエリアからのアクセス状況でもかなりの改善がみられたそうです。」(山崎さん:写真右)

これにより、各拠点での取り組みが活性化、新たな企画のツアーも次々に投入されて、さらに顧客を引き寄せることにつながったそうだ。

人材募集や選挙でも威力を発揮

どこどこJPによる「エリアターゲティング」は、求人情報の配信でも威力を発揮する。ある医療系に特化したポータルサイトは、求人情報に対する登録者の数が単純計算で3倍になったという。

「たとえば、薬剤師の方は自宅近くの職場を探すことが多く、アクセスしたときに自分の住んでいる都道府県の求人情報が表示されるようになったことで、ページからの離脱率がかなり減って登録者数の増加につながったそうです。」(山崎さん)

また、自動車の販売サイトなどでも「エリアターゲティング」が使われている。せっかく検索して目的の車が見つかっても、遠くの都道府県にある販売店では実車を見に行くことができない。どこどこJPを導入すれば、サイト利用者の住む都道府県の販売店にある車から表示できる。

「外国車を扱うディーラーでは、各営業所のセールスマンによるブログを導入、それをサイト利用者の居住地に合わせて配信、営業マンが書いた内容がお客さんとの営業トークにつながり、一定の効果を得ているそうです」(営業部・蔦野隆介さん)。

このほか、2013年夏に行われた参議院議員選挙時の政党サイトでも「エリアターゲティング」が使われていた。この選挙は、「ネット選挙解禁」後、初の国政選挙で選挙中にもネットを利用した情報配信ができるとあって各政党が競ってWebサイトを充実させた。アクセスしてきた有権者の地域を判別、その地域が選挙区の候補者をトップページで表示したり、最寄りの講演会の情報などをページの目につく位置に表示させる、などがエリアターゲティングで実現した。

判定率「93%」を実現する努力

IPアドレスによってそのアドレスを利用している地域や会社がわかるにしても、それは100%というわけにはいかないはずだ。たとえば、あるA県でネットの利用者が急増したことにより、インターネットの接続サービスを提供するプロバイダー(ISP)が比較的余裕のあるほかのB県で利用されていたIPアドレスを割り振ることがある。そうなると、実際にはA県からアクセスしてきた利用者をB県からの利用者を間違えることはあり得る。

「当社のIPアドレスの判定精度は都道府県単位では93%です」(蔦野さん)。

それを支えているのが地道な調査によるデータの更新だ。IP Geolocationデータベースの「SURFPOINT」は全世界43億ものIPアドレスに対応、36億超のIPアドレスが収録されている(2014年2月1日現在)が、その中身は毎日更新されている。

データ収集サーバー群でデータ収集・分析プロセスを常時稼働させているのに加え、さらに2013年5月からDFLS(Daily Feedback Loop System)という枠組みを本格稼働させている。これはデータベースの品質を向上させるための枠組みで、

などを「収集」、それらを元に社内にいるネットトレーサーと呼ばれる専門の調査員が「調査・検証」作業を行って、その結果を「データベースに反映する」というプロセスを毎日繰り返している。これにより、「2013年5月から同年12月末までに修正したIPの数は延べ790万8054にも及びます」(蔦野さん)という。

気象データを提供、Wi-Fiスポットのデータ収集も開始

CAR社では2014年1月から、どこどこJPのオプションとして。サイト利用者の位置情報に紐づく気象データの提供を開始した。これにより、ユーザー所在地の天気や気温に合わせてWebの表示を切り替えることが可能になる。利用者のアクセスしてきた地域の明後日までの天気や最高気温、最低気温の予報を1日3回更新して提供して、アパレルや飲食、観光など、消費動向が気象と密接に関係するサイトなどで、付加サービスとして使うことができそうだ。さらに3月からは、新しいプロジェクト「Wi-Fiアクセスポイント収集」をスタートさせる。これは約3万あると言われる公衆Wi-Fiアクセスポイントに割り当てられているIPアドレスを独自に調査、これによりたとえば、新宿の飲食店でWi-Fiを利用しているユーザーだけに、新宿近辺の広告を配信するといったことが可能になる。「エリアターゲティング」の可能性がさらに広がりそうだ。
(取材:2014年2月25日)

会社概要

会社名 サイバーエリアリサーチ株式会社
http://www.arearesearch.co.jp/ 「どこどこJP」: http://www.docodoco.jp/
設立日 2000年2月21日
資本金 6,975万円(2006年6月23日現在)
代表取締役 山本 敬介
事業内容 各種IPアドレスDB制作販売/Webサーバモジュール開発
アクセスログ解析/ホームページ制作/チャットサポートサービス
スマートフォンアプリ開発
住 所 〒411-0036 静岡県三島市一番町18-22 アーサーファーストビル4F
Tel:055-991-5544  Fax:055-991-5540
エリアターゲティングに関するお問い合わせ

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